サンダルで走る

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私の趣味はランニングで、特に山を走るのが好きです。

元々は運動がとにかく苦手で、ランニングはもちろん他のスポーツもやってなかったのですが、6年前に友人が家に遊びにきた時に履いていたサンダルがきっかけで走りはじめました。

それがルナサンダルっていう、アメリカ人がシアトルで作ってるサンダルです。「何そのサンダル、かっこいいね」って言ったら、とりあえずこの本を読めって後日「BORN TO RUN」という本が送られてきました。人類、つまりホモサピエンスは走ることに特化して進化したっていう主張の本なんですけど、見事にはまってしまって、本を読み終わってすぐに当時新風館にあったアウトドア系のお店に会社の昼休みに行ってサンダル買って走り始めました。

それからずっと、普段はサンダルで走っています。冬はさすがに足が霜焼けしそうなので靴を履くのと、レースに出る時はガツガツ下りを攻めるために専用の靴を履くんですけど、暖かくなったら普段はだいたいサンダルです。

サンダルで走ることの何がいいかと言うと、まず気持ちがいい。ソールの厚さが11mmで、ペラペラなので足裏の感覚がダイレクトに伝わるんです。草の上と土の上とアスファルトの上とで足裏に伝わる感触が全然違って、大地を触ってる感触がある。それがまず楽しいんです。

後はやっぱり、人間の体が持つ本来の構造を使って走れる、ということです。よくサンダルで走っていると言うと「怪我しないの」って聞かれるんですけど、実は大きな怪我はしにくいんですね。小さい怪我、例えば山を走ってて石に爪先ぶつけて痛いとか、滑って転んで擦りむいたりとか、そういうのはあるんですけど、膝を痛めたりとかそういう大きな怪我は逆にしにくくなります。

なんでかって言うと、怪我しないようなフォームでしか走れないからです。ぺらぺらのゴム1枚で走ってるようなものなので、例えば踵から着地するとか、体に無理が生じるようなフォームで走ると痛いんですね。だから自然と体に負担がかからないような走り方になります。

他にも、足の指が自由に動いて地面をつかもうとするのが楽しいとか、山を走ってて暑くなったらそのまま沢にじゃぶんと入ってクールダウンできるとか、良いことがたくさんあります。開放感があって気持ちいいし、自然と一体になれる感覚と、自分の足とサンダルだけでどこまでも行けるっていう真の自由が手に入ります。

みなさんもぜひ、この夏はサンダルで山を走ってみてはいかがでしょうか。でもその前にかならず、BORN TO RUNを読んでからにしてください。この宗教に入門するための経典です。