曖昧な目標

今ちょうど会社では評価のシーズンなんだけど、この半年間の自分の目標は「チーム目標を達成する」と「それ以外もがんばる」だけにした。超曖昧でふわっとした目標。アクションプランも空白にしといた。

ディレクターはディレクションするのが仕事だ。ディレクションというのは「方向」とか「道順」とか「目標」とかいう意味があって、ディレクターは進む方向を決める人みたいなことが元々の意味だと思う。その方向を決めるディレクターが、半年に1度(もしくは3ヶ月に1度)目標を決めることにどれくらい意味があるのだろうと思った。例えば「売上N%増」とか「スケジュール通りリリース」みたいに具体的な目標にしたとする。そうすると、ディレクションする範囲がそこに規定されてしまう。本当に目先の売上を追い求めることが今一番大事なんだっけ? 本当に元々のスケジュール通りにリリースすることが最善なんだっけ? いつだって常に一番疑っていないといけない立場なのに、それが目標になってしまったら視界が狭くなってしまうのではないか。具体的なアクションも、日々変わるはずだ。それこそ週単位、日単位で変わったっておかしくない。そう考えて曖昧な目標にしてみたけど、これが良かったと思う。

もちろん全ての目標が曖昧であると良いというわけではなくて、役割によるだろうし、具体的に定義されてるほうが力を発揮できる場合もある思う。僕も走る時はかなり細かく目標を立てるタイプだ。でも、ディレクションする仕事の人はディレクションする余地が広い方がいいんじゃないかな。評価の正確さや公平さよりも、大事なことはあると思う。