Road to UTMF

UTMFが中止になった。残念だけど仕方がない。去年の12月にエントリーしてから3ヶ月ちょっと、最初に立てたトレーニング計画に沿って走り込んできた。

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だいたい計画通り、きれいにほぼそのまま走ってる。やっぱり最初に決めてしまうという作戦が良かったな。体重も当初目標にしていた65kgを切るところまできた。サンディエゴで100マイル走った時の体重だ。こっちは食事の内容を全部考えて作ってくれた妻のおかげ。感謝してもしきれない。

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昨日はLIVE配信後にやけ酒あおってふて寝して、今日はやけくそになってラーメン食べた。明日からはちゃんとしたい。

頭と体を同時に鍛える

去年の12月、走る時用にワイヤレスイヤホンを買った。BeatsのPowerbeats Proだ。AirPods Proを持ってたけど、走ってるとどうしても外れてしまうので、何度も指で耳の穴にねじ込まないといけなかった。実際、何度か落として無くしそうになった。

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元々、走る時にはイヤホンしない派だった。自然の中を走るのだから、肌で風を感じ、土の匂いをかぎ、足裏で地面の凹凸を味わい、鳥の囀りを聞くのが走るということだろうと。それがルナサンダルを愛する自然派気取りの矜持だろうと。

もちろん、山を走る時はそれでいい。せっかく山に行くんだから、五感をめいっぱい動員して余す所なく味わいたい。だけど日々のルーチンで毎日同じところを走り続けるロード走は、正直飽きる。だいたい毎日走る河川敷のランニングコースじゃ、鳥の囀りとか聞こえないし。

そんなわけでついに、ロードを走る時はイヤホンを解禁した。

最初は音楽を聞いていた。SpotifyにBPMごとのプレイリストがあって、自分の走るリズムに合わせて180BPMのやつをよく選んだ。180BPMは結構早くて、ちょっと気を抜くと1拍目のキック音に足の着地が間に合わなくなる。だから必死で足を回転させる。ある時は10kmずっと180BPMに間に合わせられて、キロ4分半くらい出た。ペース走のいいお供だった。

そのうち音楽もちょっと飽きてきて、Audibleを試してみた。Amazonがやってる本を朗読した音声を販売しているサービスだ。ちょっと意識が高まってる時で、トライアルは無料だしと思ってビジネス書を選んで聞きながら走ってみた。

そしたらこれがやばかった。走りながら体を鍛えるのと同時に、本の知識を吸収することで頭も鍛えられるのだ。どれだけストイックなんだと思ったけど、いきなり時間当たりの成果量が2倍になったような気がして、全能感に包まれた。音声の再生スピードを上げれば、時間あたりの吸収率は更に高まる。これはすごいぞと思って、それ以来平日朝のロード走では毎回聞いている。

今はちょうど「ゼロからつくるビジネスモデル」という本を聞いてるんだけど、これがまたいい。朝走りながら再生していて、面白い話題の時は語られるその内容に夢中になれる。そうすると走っていることに意識が向かなくなって、きつめのペースで走ってても辛くない。また色々なビジネスモデルの事例を聞いていると、ふと自分が今仕事で考えている企画のヒントにつながることもあって、そうすると音声の内容そっちのけで自分の企画を考え始めてしまう。走りながらだとアイデアが浮かびやすいから、夢中になってあれやこれやと考えて、家に帰り着いたらメモをとって忘れないようにしている。

知識が得られて、走るペースをあげてもあまり辛く感じず、アイデアが沸く源泉にもなる。デメリットは夢中になったり耳が塞がるから交通量の多いところだと危ないことかな。そんな問題も室見川の河川敷なら大丈夫。車が通らずに人通りも少ないお気に入りのランニングコースで、頭と体を同時に鍛えよう。

www.audible.co.jp

トレイルスイーツ

UTMFに向けて、去年の12月から日々計画に沿って走り込んでいる。加えて減量もしている。ブクブクと太って腰の周りにまとわりついた脂肪をUTMF本番までに5kg以上落とそうという魂胆で、ようやく先日目標体重に達した。

減量は大変だ。どれだけ長い距離を走っても、その分お腹が空いて補給するから全然痩せない。結局、食事制限するしかない。食べたいものを我慢しないといけない。大好きな鶏の唐揚げは週に1度。ラーメンも週に1度。毎週買ってたHISADAのチーズは隔週に。糖質を摂っていいのはお昼だけ。厳しいけど、贅肉背負って170kmも富士山の周りを走るのも大変だし仕方ない。

ただし、山を走っている時だけは例外だ。どれだけ食べてもいい。むしろ積極的に高カロリーなものを摂らないと走り続けられない。そうだ、普段は我慢している糖質満載の甘いものを持っていこう。そう思って、毎週山へスイーツを持っていくようになった。山の中でスイーツを食べるのが楽しみになった。毎週毎週、雨でも雪でも暴風でも山に通い続けるといい加減飽きてくるし辛いけど、今日はあれが食べられると思ってがんばれるのだ。

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最初のきっかけはセブンイレブンのチョコタルトだった。いつものように山へ持っていくおにぎりを買おうと寄ったコンビニでちょうどいいサイズのタルトを見つけた。これは良さそうと思って三瀬峠から金山を登り切った時に山頂で食べた。これがうまかった。外側はバリバリ硬いチョコとサクサクタルト生地に覆われているものの、中にたっぷりチョコクリームが入っていててクリーミー。山を走ってると口の中の水分が少なくなるからクリーム系はありがたい。いきなり当たりを引いた去年の年末。ここからトレイルスイーツの探求が始まった。

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次にハマったのがバームクーヘンだ。義理の妹が群馬県のGARBAっていうバームクーヘン専門店の詰め合わせを贈ってくれて、それを毎週山に持って行って食べた。この一口大のサイズ感。走りながらちょっとずつ食べられるから、行動食に最適だった。そして今まで食べたバームクーヘンの中でも一二を争う美味さだった。

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全部食べ終わってからコンビニのやつも試してみたけど、やっぱり今ひとつおいしくない。そもそもバームクーヘンはモソモソしてるから口の中の水分が全部もっていかれて走ってる時はしんどい。

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だけどGARBAのバームは違った。しっとりしてて滑らか。群馬から取り寄せてUTMF本番のドロップバックにも入れたいレベルだ。

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コンビニスイーツで当たりだったのがこのセブンイレブンのフレンチクルーラーだ。パリパリの食感が楽しめるチョコ、ふわふわでモソモソしない生地、そしてしっとりなめらかなクリーム。山でスイーツに求めたい要素が全部入ってる。しかもザックに入れててもぐちゃぐちゃにならない。クリーム系でこれは重要な要素なのだ。

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これはぐちゃぐちゃになってしまった苺のクレープ。ザック背面のメッシュポケットに入れて走ると、着地の振動でスイーツは揺られ続け、半端な強度ではすぐに崩壊してしまう。まあ味は変わらないから美味しいんだけど、汗や泥にまみれた指先で崩壊したクレープのクリームを舐めとるのは、シンプルに汚い。

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コンビニスイーツ以外によく持って行ったのがさかえ屋のお菓子だ。福岡の人以外はあんまり知らないかもしれないけど、南蛮往来というお菓子が有名で、家の近所にお店があるから山へいく前日に寄って買っている。

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もちろん名物の南蛮往来もおいしいんだけど、最高だったのがこの北海道産バターどらやき。やっぱりね、山はクリームなんだよ。なめらかさっていうのが何よりも重要。餡子ってちょっとモソモソして口の中の水分を持って行きかねないんだけど、そこに北海道バターが潤滑油のようにからむのね。まじでうまかった。

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これは反則だけど、まあ仕方ない。油山牧場もーもーらんどのソフトクリーム。冬はね、寒くてなかなか食べられないんだよね。あそこ牧場で木がないからいつも風が強くてね。立ち止まってるだけで凍えそうになるから走り続けないといけなくて、多少暖かくならないと食べられないわけ。それでこの前の週末、3月になってちょっと気温も上がってきたしそろそろ行けるかと思って久しぶりに買ってみた。甘さが控えめなんだけど濃厚でね、ほんとにおいしいんだよね。だけど生憎の雨模様、体はびしょぬれで3口目くらいから体温が持っていかれて寒くなっちゃって。あわててウィンドシェル着込んで走りながら残りをたいらげた。体は芯から冷えたけど、おいしかったな。

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だんだん切り株までおいしそうに見えてくる。来週は何持っていこうかな。

雪の油山から脊振へ

福岡ではここ数日雪が降り続け、山が真っ白になっていた。こんなチャンスはなかなか無いので、雪を堪能するため山へ行った。

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最初は家からいつもの油山を登るルートへ。普段登り慣れた道が、いつもと全然違う表情を見せてくれる。

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油山からは荒平山へ。油山の山頂までは踏み跡があったけど、そこから先は動物の足跡しかなかった。細長い足跡は多分鹿で、丸いやつが猪だと思う。

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脇山へ降りて、椎原へ向かう。油山が可愛らしく思える山容。ここからが本番だ。

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椎原へ向かう途中に牛がいた。カメラを向けたらうんこし始めた。チャーミングなやつだ。

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椎原登山口から椎原峠を目指す。メタセコイアの森だ。

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止まると寒いから歩きながらおにぎり食べる。

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だんだん雪が深くなってきた。最初は踏み跡をなぞっていたけど途中で先行していた人を追い抜いてしまい、自分でラッセルしながら進んだ。

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もうすぐ椎原峠というところで、降っていた雪が激しくなってきた。このまま1人で進むのも危ないなと思って、今日はここで引き返すことにした。

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もときた道を引き返す。下りは自分の足跡があるから楽だ。うひょーとか言いながらふかふかの雪を蹴散らして楽しく駆け降りた。

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どんどん降雪が激しくなってきた。あそこで引き返して正解だったと思う。

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下山して集落に降り、ロードを走って帰った。山の上よりも風が強くて寒いくらい。家に帰ったらIBUKIを見ていた妻がちょうど帰宅時間ぴったりに風呂を沸かして待っていてくれた。足先が冷え切っていたので、風呂が天国だった。

僕は九州出身だから、雪を見るとつい楽しくなって雪の中に突っ込んでいきたくなる。東北出身の妻は雪を見てもただ面倒だと感じるようで、外に出たがらないけど。福岡でこんなに雪が積もる機会はめったいないんだからもったいないと思う。次はもう少し装備を充実させて脊振や金山の山頂まで行きたいな。

強い気持ち

Webディレクター解体アドベントカレンダー最終日の記事です。今から4年前にも、アドベントカレンダー最終日の記事を書きました。それは、ディレクターにとって気持ちが一番大事だという、些か青臭い話です。

あれから4年、早いものですね。今読み返すとちょと恥ずかしいほどエモいこと言ってますけど、まあでも、今でもそう思ってます。やっぱり物事を前に進めるって言うのは、スキルとかテクニックとか、そういう技術だけでは補えないものがありますよね。

特にサービス開発って、絶対すんなり行かないじゃないですか。絶対途中で何かありますよね。何のハプニングもアクシデントもインシデントもない大規模プロジェクト、今まで1つでもあったかな。規模が大きくなればなるほど不確実性は高まるし、だからこそ小さくイテレーション回しましょうっていう話になるんですが、それだってずっと回し続けるの大変ですよね。進む方向を指し示して、チームを鼓舞して、改善すべきところは改善して、ひたすら前に進み続けるっていう。

気持ちの強さを求められます。タフで頑丈でいつまでも諦めない強い気持ち。そんなものを部下に求めたらすぐパワハラで訴えられるご時世だから、人に強要することはできませんけど。

でもそれが必要な素養なんだとしたら無視できません。実際、その重圧に耐えきれずに体を壊した同僚も何人か見てきました。気持ちの強さ、避けて通れないと思うんです。必要だと思っている素養に、目を瞑り無かったことにするのも誠実じゃないですからね。

最初に決める

私の趣味は山を走ることです。トレイルランニングと呼ばれる競技で、最近はコロナで結構レースも中止になってますけど、これまでにたくさんのレースに出てきました。距離はレースによって全然違うんですけど、長いと100km以上あったりして、これがまあしんどいんですよね。レースはゴールしたら終わりですけど、完走するためには日々ひたすら走り続けて長い時間山を走り続けられる体を作らないといけません。

この日々のトレーニングがまたきつい。暑い日でも寒い日でも、ずっと走り続けないといけないわけです。私はいつも仕事の前に朝早く起きて走りに行くんですけど、最近はもうめっきり寒くなって、布団から出たくなさすぎるんです。あったかくて気持ちのいい布団から出ると、寒風が吹き荒れる田んぼや河川敷や登山道でハアハア言いながら走らないといけないわけですから。絶対行きたくないんです。布団の中で天使と悪魔が葛藤を始めたら100%悪魔が勝ちます。今日はまあいいかと。明日走ればいいじゃないかと。そうなったらもう、春が来るまで走れません。

人間、毎日毎日葛藤と戦っていたら消耗してまともな決断ができなくなります。日々の誘惑に打ち勝ち続けられるような強靭な精神力なんて持ち合わせてません。だから、最初に決めてしまうんです。そしたら毎日決断しなくてよくなります。あとは毎日機械のように決定に従うだけです。

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これは来年の4月に出場予定の、富士山の周りを160km走るUTMFというレース本番までのトレーニングプランです。重い腰をあげて、先週このプランを作ってそれに従ってます。まだ1週間しか経ってないから偉そうなこと言えませんけど。

ポイントは最初に決断するということと、決めたらそれに従うことです。もちろん途中で脚を怪我してしまったとか、どうしても外せない予定が入ってしまったとか、様々な理由で予定通りいかないこともあります。その場合はその都度調整すればいい。でも朝起きた時に葛藤が始まったら、考えるのをピタッと止めて、思考を停止して着替え始めます。そうすれば、気がついたらもう走ってる。走っちゃったらしょうがないので、家に帰り着くまで足を動かし続けるしかない。心は無です。自分の決定に従うのみ。一度決断したら、あとは遂行するだけです。まあそれがまた大変なんですけど、毎日葛藤するよりはずっとましです。

週間予定を立てる

仕事でも最近は、毎週月曜日の朝にその週にやることを決めています。最初にその週のゴールを定めて、それを日々のタスクにブレイクダウンしていくんです。アウトライナーのDynalistというソフトを使って書いてます。

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もちろん日々突発的な仕事が発生したり、予期していなかったことが起きて計画を変更しないといけないことも出てきます。それでも予め立てた計画があれば、その軌道修正で済むんです。

元々は日々のTODOをシンプルなリストで管理していたんですが、1週間単位で計画を立てるようになってずいぶん見通しが良くなったし、気持ちも楽になりました。

習慣が自信になる

心を無にして最初に決めた計画にしばらく従ってると、それがだんだんと習慣になってきます。そうなったら、もうしめたもんです。葛藤はルーティンになり、遂行の負荷はどんどん減っていきます。毎朝歯を磨く時に、歯を磨こうかどうしようかと迷う人あんまりいませんよね。習慣になってるから。自然と体がそういう風に動くんだと思います。

そして習慣は、自信になります。自分は何かを続けられるだという自信です。何か1つでも習慣にできたら、また新しい習慣だってものにできるでしょう。もう1回やってるわけだから。そしたら次の困難にも立ち向かえます。

サービスを開発していると困難に直面したり、辛いことがあったり、心が折れそうになることはたくさんあります。そうしたらまず最初に決断をして、自分の決断にまるで機械のように従う。そうやって1つずつ、乗り越えていきます。そうした経験の積み重ねが、決断と遂行のループを習慣にして、習慣は自信を生み、自信が強い気持ちを育むと思います。

このアドベントカレンダーも、やろうと決めたのは11月の後半でした。その時にやると決めて、目次を考えて、この日に記事を書きこの日は休みという日毎の計画を立てました。あとはそれに従うだけ。もちろん大変だったけど、やり切ると自信になります。今読み返すと、大した内容でもないのによくもまあ偉そうに毎日書いたもんだなと思います。それでもやり切った手応えと、これまで言語化してこなかったモヤモヤを吐き出してスッキリした気持ちが残りました。

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明日からはこれまでに書いてきた方法論のことは忘れて、新しいことに挑戦できる気がします。昨日までより強い気持ちで。まあでもとりあえず、ずっと我慢してたサイバーパンク2077やります。めちゃくちゃ楽しみです。メリークリスマス。