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大丸別荘

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父の一周忌は巨大な台風が来たので、1週間延期して母と妹と妻と大丸別荘に行った。温泉も部屋も庭園も風情があってとても良かった。特に温泉が気にいって3回も入った。GoToキャンペーンまじ最高、ずっとやってて欲しい。

細かいことにうるさいおじさん

走っている人を見て、ジョギングしていると言ってはいけない。ジョギングというのは、ゆっくり走ることだ。だいたい走りながら会話ができるくらいのペースと言われている。普段は追い込んだトレーニングをする人でも、疲労抜きのためにジョギングを組み込んでいたりする。ジョギングはペース走やインターバル走などと同じで、メニューの一つである。

そしてペースは個人によって全く違う。キロ6分がゆっくりの人もいれば、キロ8分がゆっくりの人もいる。他人が走っているその姿を見ただけで、それがジョギングなのか判断することはできない。

だから街で走っている人を見かけたときに、ジョギングしている人がいると言ってはいけない。それはペース走かもしれないし、インターバル走かもしれないし、ビルドアップ走かもしれない。ガチで追い込んでる人がジョグだって言われたらイラッとすると思う。

稲刈り

新型コロナウィルスの流行により、走る時になるべく人のいない道を選ぶようになった。ロードを走る時、以前は室見川の河川敷が主戦場だった。信号がなくどこまでもノンストップで走れるし、どの橋で折り返すか選ぶだけで容易に距離の調整もできた。何より川は気持ちがいい。

しかし、河川敷は散歩する人や走る人とすれ違う。もちろん街中ほどじゃないけど、それでも何人かとはすれ違う。より人のいない道を求めて、春ごろから入部の田園地帯を走るようになった。入部には、広大な田畑が広がっている。牛や馬の厩舎だってある。数キロメートルただただ真っ直ぐに、田んぼの間を誰ともすれ違わずに走り続けることができる。

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夏が来るまでそこは、理想的なランニング環境だった。夏は灼熱地獄だ。建物はおろか、街路樹もない道。どこにも日陰がなく、直射日光から逃れられない。青々と育つ稲の成長を脇目に、フラフラになりながら炎天下を走った。

9月になり稲穂が黄金色に色づき始め、台風がやって来て去って行った。台風一過の気持ちの良い朝。コンバインが稲刈りをしているところに遭遇した。今年の春、コロナの流行り始めた田植えの季節から成長を眺め続けた水稲。台風の被害もほぼ無いようで安心した。

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晴天の朝はまだ暑い。それでも日々少しずつ和らいでいく。夏の終わりはいくつになってもどこか寂しさを感じる。

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アイデア

企画はアイデアじゃない。アイデアを思いついたらそれで終わりじゃない。アイデアそのものにはそれほど価値がない。大事なのはアイデアの原石を磨くこと。いろんな角度から検証して微調整を繰り返し、叩いて熱して冷まして、ひたすら練り続けてやっと企画になる。

原石は生み出す前の工程が肝だ。いいインプットがなければいいアウトプットはない。原石を生成する材料は様々。頭の中に材料をいっぱい詰め込んでパンパンにしておいた人には、天啓が訪れてビックバンが発生してキラキラの原石が生まれる。

そしたらひたすら磨くだけ。根気強く。

歯医者

歯医者に行きたくない。40歳を過ぎてもまだ、そんな小学生みたいなことを言っている。あれやこれやと理由をつけて、ここ5年以上歯医者に近寄らなかった。

妻が歯医者に行った方がいいよと助言してくれても「リリースまでは忙しいから時間が取れない」と言い訳をして先延ばしにした。リリース後は「リリース直後で忙しいから」と言い、次の月は「新しい企画始まったから」と言い、その次は「評価シーズンだから」と、新しい言い訳を探しては次々に渡り歩いた。

しかしちょうど評価が終わった頃、言い訳が全く見つからないスイートスポットが出現した。本当にその時だけで、次の日には新しい仕事が始まっていたと思う。勿論、妻は見逃さなかった。

「今、予約の電話をかけて」

仕事が始まる直前の数分の空き時間、狙いすましたようにピンポイントで突いてきた。必死に思いを巡らし、言い訳を探してみるが見つからない。口調は優しいものの、有無を言わせない凄みを感じる。ここは袋小路の突き当たりだ。完全に追い詰められている。そう悟った瞬間、観念して歯医者に予約の電話をかけた。

あれから1ヶ月。週に1度のペースで通い、今日が4度目の歯医者だった。虫歯の治療と並行して、歯周病の治療を進めている。今日は虫歯を削って詰め物をして、歯茎の中の歯石を取った。

最初に歯茎の中の歯石を取ると聞いた時は戦慄した。歯茎の中ってどういうことだと。歯茎を一回剥がさないと取れないんじゃないか。そんなのめちゃくちゃに痛そうだ。軽く麻酔をかけてやると言われて尚更怖くなった。歯茎をメリメリと剥がされるイメージが頭から離れず、歯医者に向かう足取りは重く憂鬱だった。

実際は、歯茎のキワの部分をガリガリと削るくらいで全く痛くなかった。舌で触れてみると歯石が取れて歯がツルツルになっている。行ってみれば、そんなに悪くない。それはわかってるのだ。自分が勝手に抱いた歯医者のイメージをどう乗り越えるのか。

歯医者に通うということは、自分との戦いそのものである。